2009年11月11日水曜日

Vol.14 「ドラフト会議にみた、目標に立ち向かう覚悟」

今年から東芝さんがスポンサーとなり、ファンの一人として
プロ野球ドラフト会議に出席することができました。

有力な新人選手たちの就職先が、本人の希望をよそに、
この場の球団の選択で決まってしまうという運命の日です。

今年は72名の選択選手と15名の育成選手の、合計87名が
指名されました。12球団840名のプロ野球選手の中に、
新たに72名が選手登録されると、今までの選手から72名が
クビになる仕組みになっていますので、例年、この時期には
戦力外通告を受けた選手の記事が新聞の片隅にひっそりと
載ることになります。

日本の野球界でトップに君臨するための、
あまりに厳しい現実の姿がここにあります。

それでもプロ野球を目指す選手たちは、激しい競争のなかの
僅かな可能性を信じて、夢を追い挑戦し続けています。

それに比べ私たち社会人は、自分で就職先の企業を選ぶことができます。
新人が入社しても、その数だけの社員がクビになるということもありません。

さらに育成選手のように最低年棒で、
3年で芽が出なくてもクビにはならないでしょう。

日本のトップ840人に入らなくても、一流の優秀なビジネスマンとして
やっていくことができるのですから、恵まれていると言わざるを得ません。

リスクを背負ってでも諦めずに夢を追い続けるプロ野球選手の執念に、
日頃の自分の仕事への取り組み姿勢を反省しました。

彼らのように目標に立ち向かう夢と覚悟を持ちたい。
そう気付かせてくれたドラフト会議でした。

(S)

2009年7月1日水曜日

Vol.13 「雨の日のお出迎え」

「お足元の悪い中お越しいただきありがとうございます♪
雨の雫拭きにどうぞお使いください」

これは、雨の日の、当社1Fエレベータホールに置かれた
タオル入れに書かれている言葉です。

当社は、東京湾が直ぐ目の前に広がるロケーションに位置します。
つまり、お車以外でご来社される方々にとっては、
とても辺鄙なところになる訳です。

こんな所に、しかも雨の中、わざわざ歩いてご来社される
お客さまには、大変申し訳なく思うとともに、
とてもありがたいことだと思い続けてきました。

そこで、この感謝の気持ちを何とか現わせないものかと、
皆で考えていたところ、ひとりの女子社員が気づきました。

「そうだ!雨の雫を拭うタオルを置けばいい。」

さっそく次の雨の日から、エレベータホールに
タオルを置いてみることにしました。

評判は上々でした。ご来社されたお客さまから、
口々にお褒めの言葉をいただき、
「こんなの初めて、感動した」との感想もいただきました。

そんな中、ひとりのお客さまから、
「誰かが使った後は、使いづらいなあ。」というひと言がありました。

というのも、最初のころは一枚のタオルしか置いてなかったからです。

私たちに、雨の雫だから汚いものではないという、思い込みがあったのです。
お客様のひと言で、新たな気づきを得ることができ、
今では複数枚のタオルを置くことが当たり前となり、
ここ数年続けさせていただいています。

お客さまの衣服や手の雫を拭っていただくものですから、
タオルが黄ばむ前に新しいものに取替えたり、
午後には新しいタオルを補充したりと、
雨の日に辺鄙なところまで訪れていただけるお客さまへ、
精一杯の感謝の気持ちを込めての準備を心掛けています。

どうぞ、雨の日も安心して、ご来社くださいませ。
無人のエレベータホールですが、私たちの真心を込めた
真っ白なタオルたちが、感謝の気持ちのこもったお出迎えをすべく、
準備を整えてお待ちしております。

(S)





















2009年6月18日木曜日

Vol.12 「ゆでガエル現象の教訓」

ビジネスの変化や環境問題に対する警鐘として
しばしば引用されるたとえ話に「ゆでガエル現象」があります。

熱湯の中にカエルを入れると、あまりの熱さにすぐ飛び出すけれど、
今度はカエルを水の中に入れてからゆっくり温めると、
気持ちがいいのか気づかないまま茹で上がってしまうという話です。

徐々に変化していくと誰も気づかず、
いつの間にか取り返しのつかない事態になっている例えとして、
過去に何度も耳にしてきました。

あまりに分かりやすく、よくできた話なので素直に信じていた私ですが、
実は作り話らしいということを知りました・・・ショックでした!

そもそも変温動物にとって外界の温度変化は重要で、
ゆっくりとした変化に敏感だからこそ、寒くなれば冬眠し、
暖かくなってきたら目覚めることができるわけだそうです。
なーるほど!理屈を聞けば・・・確かに説得力がある。
しかしながら、どちらも聞いただけで、
私自身が実験して試したわけではありません。
だから「作り話らしい」と書かせて頂きました。

私にとって、ゆでガエル現象の教訓は、
いかにもありそうな話だからといって、
むやみに信じ込まないこと。」となったのです。
それでも・・・・・正しいことより、出来すぎた嘘に価値と魅力を感じ、
意義深いたとえ話の作者を尊敬する私がいます。
作者は本当はカエルが茹で上がらないことを知っていたのではないか。
人に気づきを与えられれば、その例えが本当かどうかなど
小さなことだと思っていたのではないか。
「作者」ならぬ「策者」の偉大さに思いを馳せた瞬間でした。

2009年6月3日水曜日

Vol.11 「語先後礼と同時礼」

「私たちは挨拶に力を入れます。」

これは、当社の名刺の裏に印刷してある、電気のコンシェルジュ、
3つのお約束のひとつです。「力を入れます」と宣言しているからには、
全社員が、挨拶の基本をしっかり守った、お客さまによい印象と好感を持たれる
スマートな挨拶ができることを目指して取り 組んでいる最中です。

ある時、挨拶におけるお辞儀の基本は、「語先後礼」として
語り継がれているものがあることを知りました。

「語先後礼」とは、挨拶をする相手の方の目を見ながら、
「おはようございます」「ありがとうございます」などの言葉を発した後に
お辞儀をすることだそうです。
文字の通り、言葉が先で、時間差を設けて、礼が後になることです。

同じお辞儀でも、言葉を発しながら頭を下げることを「同時礼」と言うそうです。
一般には、正式なお辞儀が「語先後礼」で、日常の挨拶は「同時礼」と
定義しているところが多いようです。

この話を聞いて、挨拶の言葉は相手の方に対して言うものであって、
床や地面に向かって言うものではないことに気がつきました。

そこで、私たちは基本の挨拶に、この「語先後礼」をプラスして、
挨拶のスタンダードとして実践することにしました。

今のところ、「語先後礼」を取り入れた挨拶を標準としている会社は
少ないようなので、電巧社を際立たせるひとつの武器として、
大いに活用していきたいと思っています。

しかし、これは意識をしていないと中々できるものではありません。
うっかりしていると 「同時礼」になってしまう恐れがあるからです。

「挨拶に力を入れる」とは、常に意志を持って
しっかりとした挨拶をするということです。

お客さまに、良い印象を持って憶えていただくためにも、
このことを肝に銘じて、私たちは挨拶に、精一杯の思いを込め、
戦略的に力を入れて取り組んでいきたいと考えています。

(S)


2009年4月10日金曜日

Vol.10 「草食系営業マン」

最近、「草食系男子」なる言葉をしばしば耳にするようになりました。
草食といっても野菜しか食べないベジタリアンのことではありません。

優しく穏やかだが、恋愛に淡白で、
仕事の出世欲にも乏しい若者のことを呼ぶそうです。


ガツガツしていないため、男女の中も友達どまり。
最近は女性の方がリードして男子に積極的な
アプローチをしなくては、恋もままならないそうです。


まさにパラダイムシフトですね。

良し悪しはともかく、確かに男女間のことなら女性が逞しくリードすることで
解決できる部分があるのかもしれません。


しかし仕事の方、すなわち草食系男子が社命で営業マンになったら、
一体どうなってしまうのか、ちょっと心配になりました。


なぜならマイペースで優しく出世欲のない「草食系営業マン」は、
商売に貪欲のはずがありません。

お客様が積極的にリードして商談をまとめてくれる
・・・なんてことあるわけないからです。


営業マンは、あまり積極的過ぎるのも問題かもしれませんが、
やはり少なからずガツガツした「肉食系」でなくてはいけないように思います。


要はバランスですね。

わが社の草食系営業マン諸君!要注意ですぞ!(もし、いれば・・・の話ですが。)

2009年2月2日月曜日

Vol.9 「半寿」



 日本人男性の平均寿命79.19歳を上回って、
昨年80周年を 迎えた電巧社。
創立記念日の2月11日で早くも81周年目 を迎えます。
着実に一年一年を積み上げていくことの大切さを
改めて感じますが、それにしてもこの81周年という、
節 目にならない年まわりを、何とも中途半端に感じてしまいます。
80歳が傘寿、88歳は米寿で90歳が卒寿というように、 
何か気の利いた呼び方がないものだろうか、
ということで 調べてみたら、な、なんと、ありました!

八十一の漢字を重ねて書くと「半」の字になることから、
81歳を「半寿」と呼ぶのだそうです。

81歳でまだ半分!これって果たして欲張りなのか、
それとも謙虚なのか・・
私は「81歳だけれども、まだ半人前」という謙虚さと捉えました。
 「百里の道、九十九里をもって半ばとする」という諺を連想しますが、
百里の道であれば、どんなに油断しないようにと 思っても、
残りは所詮一里です。しかし、年齢の場合は先が読めません。

まだ先があると思うから油断しないし、
だから謙虚にもなれるはずです。所詮は欲なのですが、
でも、素晴らしき欲・・「生きる意欲」。なんとも奥深く感じるのですが、
どうした訳か、半寿という呼び方はあまり知られていないようです。

蛇足ですが、81歳は「盤寿」とも呼ぶそうです。
将棋盤が 9x9で81ですから。
ちなみに82歳に気の利いた呼び方はないようです。