2013年7月29日月曜日

Vol.25 「日本一の山」

嬉しい。日本一の山、富士山が世界遺産に登録された。
その富士山がテレビに頻繁に登場するようになって、ふと疑問に思ったことがある。
それは、富士山はなぜゆえ、日本一の山なのかということ。
実は私は、富士山が日本一高い山と紹介される度に強い違和感を感じるのだ。

富士山は日本一の高さだから、みんな富士山のことを知っているが、
日本で二番目に高い山の名前は、ほとんど知られていない。(答えは北岳)
だから一番と二番には天地ほどの差があるのだという例でよく使われる話である。
本当にそうだろうか。
富士山がもし日本で二番目に高い山でしかなかったら、
その価値は一気に低くなってしまうのだろうか。
そんなはずはない。

測量技術が確立されたのは近代になってからだと思うのだが、
そもそも富士山は、結果的に日本一、
標高の高い山であることが分かるずっと以前から、
日本一の山であったはずだ。

霊峰富士。
単なる高さだけでなく、そのたたずまいの美しさ、雄大さ、気高さ、厳しさ、
表情の豊かさ・・・などなど、あらゆるものが、富士山を日本一の山にしている。
それを現代人が、単なる標高だけで表現してしまうようでは、何とも寂しい。

会社も同じだ。
会社で、山の標高に相当するのは売上だ。
単に売上を競う前に、まずは会社として美しくありたい。
売上高は後から結果としてついてくるというのは、多くの先人が語っている。
美しい会社をつくろう。